
先日、仙台で東北大学の都市・建築学専攻が中心となって震災以降立ち上がった
「地域のクリエーターと大学院生のコラボレーションによる
プロジェクト駆動型デザイン教育」を行う「せんだいスクール・オブ・デザイン」
の受講生たちの発表会(?)を見に行ってきました。
東北大学の大学院生が半分を占めるものの、いわゆる社会人学校、の
ようなイメージを持っていたこの学校ですが、
発表の内容はどれも実践的で、本当はきちんと考えたほうがいいけれど、
学生ではそこまで具体的なことはやらないし、
企業ではそんな時間が取れなくて結局放っておかれるような問題を
取り扱っているように見えました。
そこで、「せんだい×荒浜ウィークエンド」というイベントが立ち上がっていました。
荒浜は、仙台駅から車で3~40分の海岸沿いの地域で、海浜漁村でした。
東日本大震災の津波によって、甚大な被害を受けた場所で、
美しかった海岸線や海岸集落の姿、田園風景は失われました。
「目視で、2~300の遺体が見られます」
と直後に放送されていたニュースのアナウンスが
記憶にある人もいるかもしれません。
同じ仙台市と言っても沿岸部に暮らす人と仙台の街中に暮らす人との間には
震災直後から大きな温度差がありましたが、あれから2年たち、
同じ仙台市でありながら、どんどん荒浜の記憶が薄れていくことに
危機感を持ったメンバーが立ち上げたイベントだそうです。
仙台市内でキャンドルづくりワークショップを開き、
作ったキャンドルを荒浜で灯しキャンドルナイトを行ったり、
荒浜の映像や写真を仙台市内で展示したりといった取り組みを行っていました。
イベント当日は行くことができませんでしたが、
少しでもこうした取り組みがむくわれるといいなぁと思いました。
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